生食用ラッキョウ新品種「ハイブリッドラッキョウ2号」
-
[要約]
-
子房培養により作出したラッキョウとタマネギとの種間雑種の中から、ラッ キョウより分球は少ないが、大粒で1株重が重い豊産性の系統を選抜し、育成した品種である。りん茎の表皮が赤く着色し、生食に適する。
福井県農業試験場・園芸バイテク部・バイテク研究チーム
[連絡先]0776-54-5100
[部会名]生物工学
[専門] 育 種
[対象] 根菜類
[分類] 普 及
-
[背景・ねらい]
-
ラッキョウの用途は甘酢漬け加工が主体であるが、食生活の多様化により様々な調理用途が開発されている。そこで、各々の調理法に適した新品種の開発を試み、ラッキョウの付加価値の向上を図る。
[成果の内容・特徴]
- 1.育成経過
- ラッキョウ「ラクダ系福井在来」とタマネギ「淡路中高黄」との種間交雑後、子房培養により種間雑種個体を得て、系統選抜により育成した(図1)。雑種性は、イネのrDNAをプローブとしてRFLP法によって確認した。平成6年より8年の2年間、特性検定を行い、その優秀性が認められたので、平成8年に品種登録の申請を行った。
- 2.特性の概要
- @外観は「ラクダ系福井在来」に似ているが、生育はさらに旺盛である(図2)。
- A1株球重は「ラクダ系福井在来」よりかなり重いが、分球数が少なく、1球重が重く大型となる(表1)。
- Bりん茎の色は赤で、形状は「ラクダ系福井在来」よりやや丸型で(図2)、辛味、香気とも強い(図2)。
- C6月上旬に抽苔を始め、その後休眠するが、とうはそのまま残り開花に至る。
- D抽苔によって品質が劣化するため、収穫は5月中下旬から抽苔の初期までとする。
- E「ラクダ系福井在来」に比べて、サビ病にやや弱い傾向があるので防除が必要である。
- F赤の色どりを生かした生食の料理に特に適するが、加熱調理にも適する。甘酢漬加工には適さない。
[成果の活用面・留意点]
- @栽培はラッキョウの1年掘りの作型に準ずるが、小粒化を図るため1穴2球植えとする。
[その他]
研究課題名:細胞融合等による野菜・花き新品種の育成
予算区分 :県単
研究期間 :平成2〜8年
研究論文等:なし
目次へ戻る