粉砕籾がらを利用したトマトの養液栽培


[要約]
トマト養液栽培で粉砕籾がら培地を使って少量多回数給液法で給液管理をすることにより、ロックウール培地に近い生育、収量が得られる。
福井県農業試験場・園芸バイテク部・野菜研究チーム 
[連絡先]0776-54-5100    
[部会名] 野菜・花き 
[専門] 栽 培   
[対象]果菜類    
[分類]指 導   

[背景・ねらい]
ロックウール栽培は、施設に対する投資額やランニングコストも高くなることから、ロックウールに代わる培地として、地域内で入手可能な粉砕籾がらの利用とその給液管理法について明らかにし、トマトの養液栽培技術を確立する。

[成果の内容・特徴]

  1. @養液栽培装置は誠和式を用い、1日当たり給液量はロックウール、粉砕籾がら培地ともに0.8 /株で、1日当たり給液回数は多量少回数給液で7回、少量多回数給液で12回とした。
  2. A培地はロックウールでは長さ95p、幅35p、厚さ7.5pのスラブを用い、粉砕籾がらでは厚さ7.5pでベッドに敷き、ロックウールと同容量(ベッド95p当たり約25 )となるように設定した。
  3. B粉砕籾がら培地栽培では、従来のロックウール耕と同様の多量少回数給液により、生育後半の樹勢がやや低下する。一方、1回当たりの給液量を減じ、1日当たりの給液回数を多くする少量多回数給液によると、ロックウール耕と同等の生育が得られる(図1)
  4. C粉砕籾がら培地栽培での少量多回数給液管理法は、ロックウール耕に比べ、平均果重は劣るが、上物果数は多く、上物率も向上する(表1)。               
  5. D粉砕籾がら培地栽培における少量多回数給液管理では、130g以上の中・大玉果数の割合がロックウール耕に比べ、果実の大きさが揃う(図2)

[成果の活用面・留意点]

  1. @籾がら培地は、作付け初期における保水力が小さく乾きやすいので、活着まで補助的に手灌水を含め、充分な給液を行う。         
  2. A粉砕籾がらは使用中に腐熟が進むため、連作をする場合は3〜4作までが限界と考えられる。
  3. B粉砕籾がら培地は、培地利用後の処分が容易であり、堆肥としても再利用できる。

[その他]
研究課題名:養液栽培の指標作りと作業環境の改善
予算区分 :県単
研究期間 :平成8年度(平成5〜8年)
研究論文等:無し
       
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