砂丘地における春まきダイコンのひげ根発生・肥大防止対策


[要約]
砂丘地における春まきダイコンのひげ根肥大は、生育前半の最低地温が10℃付近を下回ると助長される。3月上中旬の低温期のトンネル・マルチ栽培において、げ根の肥大を耕種的に軽減する方法としては、保温性の高いトンネルならびにマルチ材を利用すると同時に、ひげ根が肥大しにくい品種の選定が必要となる。
石川県農業総合研究センタ−・砂丘地農試・砂丘野菜科 
[連絡先]0762-83-007   
[部会名]野菜・花き 
[専門]野菜・花き  
[対象]根菜類   
[分類]指導   

[背景・ねらい]
県下砂丘地の春まきダイコンは3月上旬〜4月下旬に播種されているが、特に低温期の3月上中旬に播種する作型で太いひげ根が多発し問題となっている。ひげ根は細いと出荷・調製段階で容易に除去でき品質に及ぼす影響はないが、太いと外観が劣り品質低下を招くうえに、調製作業に長時間を要する。そこで、ひげ根発生の品種間差異ならびにひげ根の肥大に対する栽培条件、特に、地温の影響を検討し、ひげ根の発生・肥大防止対策の参考に資する。

[成果の内容・特徴]

  1. @3月上旬播種と4月上旬播種を比較すると、最低地温がおよそ20日間10℃以下で推移する3月上旬播種では極めてひげ根が太くなる(図12)
  2. A品種間では、太いひげ根は「T-340」、 「おしん」で多く、「天宝」、「春海」で少ない(図2)
  3. B地中加温によって生育前半の最低地温を20℃以上とすると、ひげ根の肥大は抑えられる(図3)。一方、この期間の最低地温が10〜15℃で推移すると、太いひげ根が多発する。
  4. Cマルチ資材は、農ポリに比べて保温性の高いポリオレフィンでひげ根の発生・肥大に対する抑制効果が高い(図4)。播種後20日間の最低地温は、農ポリ区では8〜12℃隣、ポリオレフィン区の10〜16℃に比べて2〜5℃低くなる。
  5. Dトンネル資材としてポリオレフィン、農ポリ、ベルツ−キ、タフベルを比較した結果、10℃以下の低地温経過日数の少ない農ポリ、ポリオレフィン区がベルツ−キ、タフベル区に比べて太いひげ根の発生が少ない(デ−タ省略)。
  6. E3月播種では、やや遅れて播種しても収穫時期が大幅に遅れることがないことから、極度の早まきを避ける。

[成果の活用面・留意点]

  1. @3月上中旬の春まきダイコン栽培で、ひげ根の肥大を抑制する耕種的技術として活用できる。
  2. A生育後期まで保温性の高いトンネルならびにマルチ資材を被覆すると、ひげ根の肥大を助長することがあるので、トンネルやマルチ資材の除去時期は最低地温が20℃以上となる頃を目安とする。

[その他]
研究課題名:ダイコンのひげ根の発生に及ぼす栽培条件の影響
予算区分 :県単
研究期間 :平成6〜8年
研究論文等:園芸学雑誌別冊,1997.春(掲載予定)
       
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