根こぶ病抵抗性ツケナ新品種「勝山ミズナ1号」


[要約]
在来のとう菜「勝山水菜」に根こぶ病抵抗性のカブ「77b」を交雑し、「勝山水菜」への戻し交雑によって根こぶ病抵抗性を付与した品種である。
福井県農業試験場・園芸バイテク部・バイテク研究チーム
[連絡先]0776-54-5100    
[部会名]野菜・花き  
[専門]育種 
[対象]葉菜類    
[分類]普及    

[背景・ねらい]
福井県勝山市で栽培されている「勝山水菜」は、雪解け後に伸長してきた花茎を収穫するとう菜の一種であるが、土壌病害の根こぶ病の蔓延で栽培が困難になってきている。そこで、根こぶ病抵抗性のカブと交雑し、戻し交雑によって抵抗性品種を育成する。

[成果の内容・特徴]

  1. 1.育成の経過
  2.  平成3年4月に「勝山水菜」と根こぶ病抵抗性カブ「77b」を交雑し、そのF1を「勝山水菜」に2回戻し交雑した。その後、自殖を2回繰り返し、抵抗性因子のホモ化と形質選抜を平行して行い、最後に優良系統同志を交雑して育成系統とした(図)。2ケ年間の特性検定を行い、その優秀性が認められたので、平成8年に品種登録の申請を行った。 
  3. 2.特性の概要
  4. @従来種に比べて、外観はよく似ており、越冬前の生育もほぼ同程度であるが、ダイコン様の葉を持つ個体の混入率が在来種より低く、越冬前の抽苔も全く見られない(表1)
  5. A収穫したとうの長さ(葉を含めた全長)、茎長、葉数、重さは在来種より優れ、多収となる(表2)。収穫期は在来種より4日程度早い(表2)
  6. B根こぶ病に対しては強度抵抗性を示す(表3)
  7. Cおひたしにした食味は、外観(主に色)、味、食感の点で在来種より優れ、総合的にも在来種と同等以上である(表4)

[成果の活用面・留意点]

  1. @本品種の育成により無農薬栽培も可能となり、付加価値の向上にもつなげられる。
  2. A本品種に対して罹病性となる根こぶ病菌の新しいレース出現を防ぐため、連作を避けるなど耕種的防除を励行する。

[その他]
研究課題名:細胞融合等による野菜・花き新品種の育成
予算区分 :県単
研究期間 :平成3〜8年
研究論文等:なし
       
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