融雪水を利用したハウス冷房システム


[要約]
スノーポンドからの融雪水を利用して、遮光した小型ビニールハウスをファンコイルユニットによって冷房し、外気温より4〜6℃低くすることが可能なシステムを開発した。
新潟県高冷地農業技術センター
[連絡先]0257-65-2145
[部会名]営農・作業技術
[専門]資源利用
[対象]花き類
[分類]研 究

[背景・ねらい]
雪ムロをはじめとした雪利用施設は主に農産物等の貯蔵や予冷などに利用されているが、雪冷熱を利用した育苗や栽培に関する研究あるいは事例は乏しい。そこで野菜・花き類の育苗や栽培が可能な融雪水を利用したハウス冷房システムを開発し、その冷房効果を検討した。

[成果の内容・特徴]

  1. @ 本システムは地下貯水槽を有したスノーポンドと融雪水を循環させるポンプ、およびファンコイルユニット等で冷房するビニールハウスから構成されている。ビニールハウス内には融雪水を循環させた冷床を設け、それをビニールトンネルで覆った(図1)。融雪水は吸水ポンプ、冷床、ファンコイルユニットの順に巡り、ハウス外に排水する。吸水ポンプおよびファンコイルユニットの稼働はサーモスタットによって制御し、流水量は毎分4撃ニした。
  2. A 貯水槽内の融雪水温は0〜2℃で、吸水ポンプを通過してハウス内に達したときの温度は6〜7℃、またハウス外に排出されるときの温度は17〜21℃と変動した。
  3. B 本システムを用いることによりハウス内を外気温より4〜6℃低くすることが可能であり、ハウス内をほぼサーモスタット設定温度に保つことができる(図2図3図4)
  4. C 本システム稼働開始時に貯雪量(比重0.5)が約120m3、貯水量が38m3あれば外気温の期間平均24.5℃の時、サーモスタット20℃設定で約1ヶ月の稼働が可能である(図2)

[成果の活用面・留意点]

  1. ビニールハウスの遮光率は87%であり、このことから日光の要求度のあまり高くない作目や夜冷のみでも効果が期待できる作目等への利用が図られる。

  2. [その他]
    研究課題名:花きの周年供給技術開発、雪冷熱の夏期利用による切り花、山菜等の新作型開発
    予算区分 :県特研
    研究期間 :平成8年度(平成6〜9年)
    発表論文等:雪冷熱利用による冷房育苗・栽培技術の開発,農業気象学会北陸支部会誌,21号,1995。
    
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