低地耐力水田におけるロークロップ車輪(スターホイール)装着トラクタの走行可能限界
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[要約]
- 水田管理作業を軽労化するために各種の乗用管理機が開発されているが、粘質水田の地耐力は小さいことが多く、水田走行性能が重要である。ここでは、福井農試開発のロークロップ車輪(スターホイール、タイヤ幅10pまたは15p)を装着した水田管理作業用トラクタの低地耐力水田での走行性能を明らかにする。
新潟県農業試験場 企画経営科
[連絡先]0258−35−0047
[部会名]営農・作業技術
[専門]機械
[対象]稲類
[分類]研究
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[背景・ねらい]
- 水田管理作業を軽労化するために各種の乗用管理機が開発されているが、粘質水田の地耐力は小さいことが多く、水田走行性能が重要である。ここでは、福井農試開発のロークロップ車輪(スターホイール、タイヤ幅10pまたは15p)を装着した水田管理作業用トラクタの低地耐力水田での走行性能を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- @ロークロップ車輪(スターホイール)装着トラクタの後輪のスリップ率は、作土直下または前回走行したわだち底面から下方10p間ないし15p間の平均円錐貫入抵抗(以下、地耐力と略記)との相関が高い。本機の水田内走行の可否は、この地耐力を測定することで概ね判断できる。この値が0.7MPa以上であれば、タイヤ幅にかかわらずスリップ率は3〜7%程度で安定した走行が可能である(図1)。
- A前年度のわだちの地耐力は未走行場所にくらべて小さい。このため、地耐力が走行可能限界に近い水田で走行した場合、翌年の走行に支障をきたす場合がある(図2)。
- B同じ場所を重複して走行した場合の車輪の沈下量の増加は、10p幅の車輪にくらべて15p幅の車輪で小さい。耕盤面からのわだちの深さが15p以上(通常の耕深では車輪の沈下深が約30〜35p以上)になると、タイヤ幅にかかわらず走行が困難になりやすい(図3)。
- C同一場所を4回程度重複して走行できるための地耐力(未走行部)は、10p幅の後輪を装着した場合で約1MPa以上、15p幅の後輪では約0.6MPa以上と推定される。0.5MPa以下の軟弱な水田では、15p幅の車輪を用いても安定した走行はできない可能性が高い(図4)。
[成果の活用面・留意点]
- @低地耐力水田でのロークロップ車輪装着トラクタの利用可否判断の一助となる。
- A円錐貫入抵抗は、自記式の貫入式土壌抵抗測定器(円錐底面積2p2)で測定した。
- B供試機の出力は17kW、装備重量は1880s、後輪荷重の分担比は64%である(装備重量と後輪荷重の分担比は、ブームスプレーヤの装着と250 の薬液搭載を想定した設定)。車輪は、ラグパターンが通常のトラクタ用ハイラグタイヤに類似したソリッドゴムラグタイヤで、後輪幅は10pまたは15p、前輪幅は10pである。輪距は前後輪とも約150pである。
- C冬季に積雪下で推移した粘土質水田において、代かきして約2か月後に、1日のうちに同じ場所を重複して走行した試験結果である。
[その他]
研究課題名:ロークロップ車輪(スターホイール)装着トラクタの水田走行性能試験
予算区分 :受託(全国農業システム化研究会)
研究期間 :平成8年度(平成7〜8年)
発表論文等:なし
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