良食味米生産のための「穂肥早見盤」
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[要約]
- 水稲品種「コシヒカリ」について、玄米タンパク含有率が少なく、かつこれまでの収量を安定的に維持するため、草丈別の茎数、葉色および圃場の窒素肥沃度から、適正な穂肥量が簡単に、しかも精度よく表示される「穂肥早見盤」を開発した。
石川県農業総合研究センター・生産環境部・土壌環境科
[連絡先]0762-57-6911
[部会名]生産環境、作物生産
[専門]肥料
[対象]稲類
[分類]指導
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[背景・ねらい]
- 米の品質・食味、収量は、作付年次、地域、土壌条件、栽培管理の仕方によっては、大きな変動が認められる。これまで、主に葉色の濃淡により穂肥窒素量を加減していたが、診断精度は低く、地域によっては適合しないことがあった。そこで、これまでの収量を安定的に維持し、かつ玄米タンパク含有率7%以下を達成するため、目標とする水稲の窒素吸収量と土壌窒素供給量との差を、穂肥で補うシステム施肥法について検討してきた(北陸農業研究成果情報第11号参照)。これらの結果を基に、適正な穂肥量が簡単に表示される「穂肥早見盤」(写真)を開発した。
[成果の内容・特徴]
- 1 「穂肥早見盤」の内容と使用方法
- 「穂肥早見盤」は、回転する2枚の大小の円盤と、その上の中央線を有する透明な長板から構成されている。
- @出穂前25〜17日において、診断したい圃場の標準的な生育を示す5株程度について、草丈、茎数および葉色の平均値を求める。
- A求めた葉色の程度と草丈別の茎数に従い、円盤を操作することにより、この時点における水稲の窒素保有量が表示される。
- Bさらに、円盤を操作することにより、表示された水稲の窒素保有量と圃場の窒素肥沃度(土壌中腐植含量または土壌タイプ別の地力3段階から判断)から、穂揃期の窒素吸収量が10kg/10aになるための適正な穂肥量が求められる。
- 2 システム施肥法の現地検証
- 現地圃場において、システム施肥法の現地への適用可能性について検討した結果、いずれもこれまでの収量を維持しながら、玄米タンパク含有率7%以下に制御することができた(表)。
[成果の活用面・留意点]
- @「穂肥早見盤」は、平年並の気象条件において、北陸地域で適用できる。
- A穂肥の施用時期は、出穂期予測日前16〜15日、9〜7日の2回とする。施肥は均等配分とし、施肥窒素量が1kg/10a以下の場合は、1回目の施用を中止する。
- Bタンパク含有率の目標値は、穂揃期の窒素吸収量の数値を調整することにより変更できる。
[その他]
研究課題名:良食味・高位安定生産を目指したシステム施肥法の地域導入
予算区分 :国補(土壌保全)
研究期間 :平成8年度(平成7〜9年)
発表論文等:システム施肥法による良食味米・高位安定生産、日本土壌肥料学会誌、66巻2号、1995。 特許出願中(特願平8ー155085)使用手順
1 上の小円盤を回転させ、@の矢印を葉色値へあてがう。
2 A板-1の中央線を、Aの草丈別の茎数値へあてがう。
3 A板と下の大円盤を固定した状態で、Bを10へあてがう。
4 A板-2の中央線と、Cの地力または腐植含量との接点が、診断の結果得られた穂肥窒素量である。
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