トマト黄化えそウイルスによるレタス黄化えそ病(仮称)とキクえそ病の発生
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[要約]
- 富山県内で発生の認められたレタスとキクのウイルス性病害はトマト黄化えそウイルス(TSWV)に起因することが明らかとなった。本ウイルスのレタスでの発生は日本では初めてであることから,本病をレタス黄化えそ病(仮称)と呼称することを提案する。
富山県農業技術センター・野菜花き試験場
[連絡先]0763-32-2259
[部会名]生産環境
[専門]作物病害
[対象]葉菜類・花き類
[分類]指導
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[背景・ねらい]
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[成果の内容・特徴]
- @病徴
レタス:葉に黄化やえそを伴うモザイクを生じ,萎縮する。
キク:葉には退緑斑を生じ,やがて枯死する。茎にはえそを生じ,症状の激しい株ほど草丈が低くなる。生育ステージによっては茎にえそは生じない。
- A病原ウイルスの同定と病名
レタスとキクから分離されたウイルスを接種した検定植物は同じ反応を示し,かつ,原宿主に病徴が再現される(表1)。両ウイルスを接種した植物から径76〜100nmの皮膜を有する球形〜亜球形のウイルス粒子が検出される(図1)。また,TSWV-O抗体(農林水産省農業研究センターから分譲)とDIBA法,TBIA法で反応する。以上の結果から,両ウイルスをトマト黄化えそウイルス(TSWV)と同定する。なお,TSWVによるキクの病害は,静岡県,千葉県,愛知県で確認され,病名はキクえそ病と命名されている。一方,レタスについては日本での発生はこれが最初であることから,病名は「レタス黄化えそ病(仮称)」を提案する。
[成果の活用面・留意点]
- @TSWVはアザミウマ類によって媒介される多犯性ウイルスで,海外ではレタスやキク以外の多くの作物で発生し,大変な被害が生じている。近年,主要な媒介虫であるミカンキイロアザミウマの発生が北陸地域でも認められることから,これらの発生状況を注視するとともに防除対策の徹底が必要である。
- A発生地域では,キクやレタス以外の園芸作物での発生が危惧されることから,現場での病害診断は,本ウイルスの発生の可能性を念頭において行う。
[その他]
研究課題名:キクとレタスで発生したウイルス性病害の原因究明
予算区分 :県単
研究期間 :平成8年度(平成7〜8年)
発表論文等: 富山県でのトマト黄化えそウイルスによるキクえそ病の発生とレタスからの同ウイルスの検出,北陸病虫研報,44号,1996年。富山県で発生したトマト黄化えそウイルス(TSWV)によるキクえそ病,今月の農業,40巻10号,1996年。生したトマト黄化えそウイルス(TSWV)によるキクえそ病,今月の農業,40巻10号,1996年。
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