春播きキタワセソバの着蕾期追肥による安定多収栽培技術


[要約]
春播きキタワセソバの早播きは、施肥法の改善により生育量が増加し、高収量が確保される。その場合、着蕾期の葉色値で栄養状態を判断し、着蕾期追肥を窒素量で0.2kg/a程度実施することで安定多収栽が図れる。
新潟県農業試験場・栽培科
[連絡先]0258−35−0047
[部会名]作物生産
[専門]栽培
[対象]雑穀類
[分類]指導

[背景・ねらい]
新潟県におけるソバの栽培面積は798ha(平8年)であるが、栽培面積は近年、増加傾向にある。しかし、そのほとんどは秋ソバの単作であり、春播き夏ソバの導入による1年2作体系や跡作導入による土地の高度利用が望まれる。しかし、春播き夏ソバは播種期が遅いと登熟期間が梅雨期に入り、倒伏や減収が大きく、逆に早播きした場合は生育量が不足する。そこで、夏ソバの中でも早生で収量性が高いキタワセソバについて、早播きでの施肥法改善による安定多収栽培技術を検討した。

[成果の内容・特徴]

  1. @4月下句播種は、草丈が短く、生育量が小さいため、多肥栽培してもほとんど倒伏しない。また、梅雨の本格化前の6月中に登熟するため、収量も5月中句播種に比べ高い。従って、播種期は4月下句が適当である(表1)
  2. A4月下句播種の場合、基肥窒素量の増施や窒素追肥を行うことにより、生育量が確保され増収する。しかし、合計窒素施肥量が0.6kg/a以上の場合は、増収効果はほとんど認められない(表1)
  3. B着蕾期追肥は開花最盛期追肥に比ベ、早熟で収量もやや多いため、追肥時期は着蕾期(蕾が自色化した時期)が適当と考えられる(図1)
  4. C合計同一窒素施肥量間では0.4s/a追肥に比べ0.2kg/a追肥の効率が高い(表1)
  5. D4月下旬播種の迫肥は、草丈はほとんど伸長せず、子実/茎葉重比が大きくなり、追肥の効果は5月中句播種に比べ高い(表1)
  6. E着蕾期の茎数が150本/u前後で、葉色(SPAD)値が30以下であれば、追肥の効果は高い(図2)

[成果の活用面・留意点]

  1. @新潟農試普通畑(表層腐植質黒ボク土)における成績であり、限界施肥量は地域,土壌条件により異なるので留意する。
  2. A播種様式は、広幅条播、条間60p、播幅20pで、播種量は150粒/uである。
  3. B消雪日、晩霜害を考慮し、4月下句の播種が可能な地域に適用する。

  4. [その他]
    研究課題名:ソバ優品種の栽培特性調査(1)夏そば(キタワセソバ)の施肥法
    予算区分 :県経常
    研究期間 :平成8年度(平成6〜8年)
    発表論文等:なし
    
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